ブリッジ訪問看護ステーション|京都・滋賀

作業療法士手記3(リハビリという言葉)

2014-12-19

「リハビリ」という言葉がとてもよく使われます。少し気になることがありまして・・・。

 

病気やけがをした後、家に帰ると

生活上、「散歩」や「読書」などの趣味、「料理」や「掃除」などの家事などは

すべて「リハビリ」という言葉で片付けられる傾向が強いと感じます。

 

病気になった、けがをした、その後は「リハビリ人生」になってしまうのだろうか?

何をしても「○○(頭のあるいは体の)はいいリハビリになりますねー。」と周囲の方はおっしゃる傾向が強いと思います。

 

「リハビリ」=「(けがや病気前の)元の状態に戻ること」ではなく

「リハビリ」=「適した状態に戻ること」と定義されています。

 

機能回復(老化、疾患、経過、性別、その時の状態などにより機能回復も大いにありえます)には限界があります。

では、いつまでも筋力強化やROM訓練、歩行練習だけをし続けていいのだろうか?

(確かに機能回復する方も沢山、いらっしゃいます。そのような場合は機能訓練も選択肢の一つとして

取り入れます)

 

けがをした、病気になった瞬間からリハビリ人生が始まるわけではありません。

機能回復に向かって機能訓練することも大事(機能回復の予後可能性がある場合は積極的に取り入れるべきこと)です。

しかし、

当事者の「適した状態」つまり「主体的に生活をコントロールできる状態」という

考えも重要と考えます。

その役割を担うのが作業療法士と考えます。

 

世の中の風潮として「リハビリ」=「脳トレや筋トレ、機能回復」が

主流となっています。

「あれ?」と

感じるのは私だけでしょうか。

文章:作業療法士T